今回は、情報提供有り特許査定率の活用方法を説明します。情報提供有り特許査定率は、情報提供を受けた案件だけで集計した特許査定率です。特許審査官の通常の特許査定率と情報有り特許査定率を比較することによって、特許審査官に対する情報提供がどの程度有効であるかについての判断材料になります。
当サイトの集計結果によると、直近10年間における日本全体の情報提供有り特許査定率は、59.38%(41,585件中の24,693件で特許査定)です。情報提供の有無に関係なく集計した特許査定率は、74.69%(2,605,957件中の1,946,441件で特許査定)のため、情報提供は、特許査定率を約15%下げる効果があります。この効果も特許審査官によって大きく異なります。
下記の表は、情報提供有り特許査定率の減少量が多い特許審査官のTOP10です。情報提供を受けた数が20未満の特許審査官は、ランキングから除外しています。特許査定数等の数値は、情報提供有りの案件の集計値です。特許審査官の氏名等は伏せますが、下記の特許審査官が審査を担当していた場合には、情報提供が非常に効果的な可能性があります。あなたが権利化を妨害する側の人間なら積極的に情報提供を行い、あならが権利化する側の人間なら情報提供を受けていたらより一層慎重に対応すると良いでしょう。
※情報提供有り特許査定率の減少量が多い特許審査官のTOP10
逆に情報提供有り特許査定率の方が高い特許審査官もいます。下記の表は、情報提供有り特許査定率の増加量が多い特許審査官のTOP10です。下記の特許審査官が審査を担当していた場合には、情報提供があまり効果的ではない可能性があります。
※情報提供有り特許査定率の増加量が多い特許審査官のTOP10
以上のように、対象となる案件を担当する特許審査官が分かっている場合には、情報提供有り特許査定率を考慮して柔軟な対応をすると、より精度が高くコスパの良い業務が可能になるでしょう。
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