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知財系 Advent Calendar 2024

メリークリスマス!皆様いかがお過ごしでしょうか。今年も知財系 Advent Calendarの時期がやってまいりました。今年は「The most difficult examiners in Japan 2024 ☆ベリークルシミマス☆」と題しまして、主要統計の各部門ごとに難攻不落の特許審査官とその対策を大発表したいと思います。


早速行ってみましょう!クリスマスでうかれているため、今回のブログの文面はふざけていますが、統計情報は正当な値ですのでご安心下さい。


【特許査定率部門】

特許査定率は、最初の査定で特許査定になる確率です。最初の査定なので、前置審査で特許査定になった案件は、拒絶査定扱いになります。表1は、2024年の特許査定率の下位10位の特許審査官のリストです。査定等の合計数が一定数未満の特許審査官は、ランキングから除外しています。この点は、他の表も同様です。


審査官1-1は、退職者等の戻し(拒絶理由通知書に応答しない)案件を引き取る管理者であり、実質的な審査を担当していません。本当の難攻不落は、その次以降の方々です。日本全体の特許査定率が約75%の昨今においては、これらの方々にエンカウントすると、体感的に全く特許査定にならないと考えて良いでしょう。ですが!あきらめたらそこで試合終了です。エンカウントした場合、あきらめずに強い心を持つと良いでしょう。


特許査定率が低い特許審査官の対策:あきらめない強い心を持つ。


表1:2024年の特許査定率の下位10位


【乖離度部門】

乖離度は、特許審査官の特許査定率から所属部署(技術単位・審査室)全体の特許査定率を引いた値です。乖離度は、同じ技術分野を担当する同僚の特許審査官と比べた相対的な特許査定率なので、技術分野ごとの厳しさ/甘さは関係のない値になります。


表2は、2024年の乖離度の下位10位の特許審査官のリストです。表2の個人特許査定率は、特許審査官が特定の所属部署から発送した査定等に基づいて計算した特許査定率です。全体特許査定率は、所属部署全体の特許査定率です。


特許査定率部門と同様、個人特許査定率が0%の方は、戻し案件を引き取る管理職と思われます。表2の方々は、同じ所属部署の同僚に比べて極めて攻略が難しいですが、もし攻略できた場合、あなたはすごいです。その時には、ご自身にご褒美をあげると良いでしょう。自分へのご褒美を想像して頑張って下さい!


乖離度が低い特許審査官の対策:攻略時のご褒美を想像して頑張る。


表2:2024年の乖離度の下位10位


【面接有り特許査定率の上昇部門】

面接有り特許査定率の上昇は、面接有り特許査定率から通常の特許査定率を引いた値です。面接有り特許査定率は、面接記録又は応対記録がある案件だけで集計した特許査定率です。上昇の値が大きいほど、面接審査をすると特許査定率が上がる(面接審査が効果的である)ことになります。これ以降の統計情報は、2024年の1年間における数が少ないので、直近10年間の集計結果になります。


表3は、直近10年間の面接有り特許査定率の上昇の下位10位の特許審査官のリストです。表3の方々には、面接審査が全く効果的ではなく、逆に特許査定率が下がります。直接コンタクトを取ると、なぜか厳しくなるようです。この方々と直接おしゃべりをしてはいけません。あなたの想いを文通(意見書)で伝えると良いでしょう。


面接有り特許査定率の上昇が低い特許審査官の対策:文通で想いを伝える。


表3:直近10年間の面接有り特許査定率の上昇の下位10位


【補正無し特許査定率部門】

補正無し特許査定率は、査定直前に補正をせずに応答した案件だけで集計した特許査定率です。補正をせずに応答するということは、拒絶理由通知書に対して真向から反論することになります。補正無し特許査定率は、真向からの反論をどの程度考慮してくれるかを推定できます。


表4は、直近10年間の補正無し特許査定率の下位10位の特許審査官のリストです。表4の方々が発送した拒絶理由通知書に対し、補正をせずに意見書だけで反論しても心証がまず変わりません。ガッチガチに限定する補正をして、これらの方々の思惑通りなムフフな感じにして差し上げましょう。


補正無し特許査定率が低い特許審査官の対策:ガッチガチやで!


表4:直近10年間の補正無し特許査定率の下位10位


いかがでしたでしょうか。審査のばらつきは、昔に比べて減ってはいるものの、人間が審査を行う以上、必ずばらつきはあります。個々の特許審査官の傾向に応じた業務を行うと、より精度の高い業務が可能になるでしょう。この点は、特許以外の審査官についても同様です。


皆様にとって素敵なクリスマスになりますように!

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